絵画などの美術品の正しい保管方法は? 保管に最適な場所をご紹介!

美術品を集めている人は、お気に入りのものを見つけてはいつの間にか数が増えてしまいがちです。保管したくても収納スペースがなく、困っている方は多いのではないでしょうか。また、美術品の保管に適した場所でなければ、良い状態を保ち続けることができません。

そこで本記事では、美術品の保管に関する基礎知識や方法、トランクルームの活用・業者選びなどについて詳しく説明します。

  1. 美術品の保管について
  2. 美術品の保管方法
  3. 絵画の保管~トランクルームの活用について
  4. トランクルームの業者選びについて
  5. 美術品の保管に関してよくある質問

この記事を読むことで、美術品の正しい保管方法や適した場所・トランクルームの活用法などについて知識を身につけることができます。保管場所で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

1.美術品の保管について

価値のあるものだからこそ、安全が確保されている場所での保管が必要です。適した場所で保管するためにも、美術品の概要や保管時の注意点などを把握しておかなければなりません。それでは、詳しくチェックしていきましょう。

1-1.美術品とはどんなものがあるか

美術品とは、絵画・書画・彫刻・工芸などの美術作品のことです。有名な作家がつくった作品から素人がつくったものまで幅広く存在しています。美術品の価値基準は、美的な価値・希少性・需要と供給のバランスという3点が基本です。3点がそろっている美術品ほど、価値が高くなります。特に、希少性と需要・供給のバランスの2点は重要な要素です。

1-2.保管の注意点・悩みとは

美術品を制作当時のまま維持し続けられるかどうかは、保管場所や方法が大きく左右します。誤った保管をすれば、美術品に傷や汚れがついてしまうので注意が必要です。しかし、保管したくてもできない状態もあるでしょう。ここでは、保管の注意点や悩みについて詳しく説明します。

1-2-1.収納場所がない

美術品の保管で、最も多く見られる悩みといえば「収納場所がないこと」です。基本的に、美術品は室内で保管することになります。しかし、室内の収納スペースは限られているため、保管したくてもできない状態になっている方は多いはずです。特に、美術品を集めているコレクターにとっては、収納場所がないことが大きな悩みの種となるでしょう。

1-2-2.貴重品

高価な美術品は貴重品です。貴重品をセキュリティーの整っていない場所に置いておくと、盗まれる可能性があります。そのため、貴重品はセキュリティーが優れている、安全・安全な場所で保管しなければなりません。しかし、「貴重品を保管するための整備が整っていない」という方もいるでしょう。セキュリティー不足の点も、美術品を保管する際でよく見られる悩みです。

1-2-3.湿気と紫外線

美術品の中には、湿気と紫外線に弱いものがあります。特に、絵画は気をつけなければなりません。長年同じ場所にしまったまま・飾ったままにすることで、いつの間にか傷んでしまうのです。絵画を保管する際は、直射日光が当たらず、適度な湿度が維持できる場所を選びましょう。具体的な保管方法については、後ほど【2.美術品の保管方法】で説明します。

1-2-4.破れ・色落ち

誤った方法で保管した結果、美術品が破れた・色落ちしたというケースがよく見られます。ほかの美術品と一緒にギュウギュウ詰めにしてしまうと、傷つきやすくなるので注意してください。また、直射日光に当たる場所で保管しないようにしましょう。紫外線によって色落ちが目立ちます。

美術品は品質を保って保管するのが難しいんですね。
はい。自宅では保管が難しいケースもあるでしょう。

2.美術品の保管方法

美術品の状態を保ち続けるためにも、理想の環境や注意点・正しい保管方法を把握しておかなければなりません。また、手入れ方法や保管時に気をつけること・出すときの手入れなどについても詳しく説明します。

2-1.理想の環境とは

美術品の保管に適している場所は、湿度・温度・紫外線の3点に大きく関係しています。たとえば、絵画の場合は、温度18~20℃、湿度50~60%が最適です。紫外線は美術品を劣化させる要因となるため、直射日光が当たらない場所が好ましいといえます。

2-2.注意が必要なこととは

日本は高温多湿な気候で、住宅は鉄筋コンクリート造などで密封されているのです。湿気がたまりやすくなっているので注意しなければなりません。湿度管理ができる環境を維持しましょう。また、こまめに換気をして、乾いた空気を室内に取り入れてください。

2-3.おすすめの収納・保管方法

おすすめしたい美術品の収納・保管方法を紹介します。

2-3-1.ケース・箱などの保管用品

美術品の種類ごとにわけて、ケース・箱などに収納する方法があります。たとえば、絵画の場合は、額縁に入れてホコリがつかないように保護するといいでしょう。専用の展示ケースの中には、紫外線がカットできるものもあります。また、カギつきの箱に入れておくのも方法の1つです。ケース・箱などに保管する際は、種類やサイズごとにわけてください。そのほうが整理しやすく、お互いに傷をつけ合うこともありません。

2-3-2.置き場所・置き方・包む紙について

部屋の中に飾る場合は、直射日光がかからない場所に置きましょう。絵画作品は水平に重ねないで保管してください。水平に何個も重ねて置くと、重みで下のほうの箱や作品が変形してしまいます。また、美術品は光・ホコリによって劣化するものです。劣化要因から守るためにも、保護紙や中性紙などの保存用品を使用してください。保存用品は百貨店やホームセンター・雑貨店などで手に入ります。

2-4.手入れ方法

美術品の状態を維持するためには、定期的なお手入れも必要です。長年置きっぱなしにしていると、ホコリがたまりやすくなります。特に、絵画のフレームや額縁にたまりやすいのです。布目の細かいやわらかい布で、やさしく乾(から)ぶきをしていきましょう。絵の表面をおおっているアクリルが汚れている場合は、少し湿らせたやわらかな布でやさしくふいてあげるといいですよ。小さな筆や綿棒などを使用すれば、より細かいホコリや汚れが取りのぞけます。

2-5.保管時に気をつけること

できるだけ、キレイな状態で保管してください。汚れた状態のまま保管してしまうと、汚れがさらにひどくなり、取りのぞきにくくなるのです。また、風通しが悪く、湿気の多い場所での長期間保存は、美術品の状態を悪くする要因といえます。地下室や倉庫などに保管する場合は、空調設備が整っているかどうかに注目してください。空調設備のない場所は、カビ・シミ・焼け・退色などのダメージを与えてしまいます。

2-6.出すときの手入れについて

保管状態から取り出すときのお手入れも大切です。汚れやホコリがついている可能性があるため、定期的なお手入れ法と同じく、やわらかい布で乾(から)ぶきをしましょう。手が汚れるかもしれないので手袋をするといいですよ。できるだけ、出すときは慎重に扱ってください。

2-7.セキュリティーについて

価値のある美術品は、非常にお値段が張るものです。安心して保管するためにも、セキュリティー面にも重視しなければなりません。実際に、セキュリティーを整えていなかったせいで、空き巣に盗まれたという事件も起きています。後悔しないためにも、カギがついたケースに入れる・セキュリティーが整っている場所で保管するなど工夫を凝らしてください。

美術品の保管方法は、温度や湿度も考慮に入れることが大切なんですね。
はい。また、紫外線の対策も必要です。

3.絵画の保管~トランクルームの活用について

自宅で保管場所が確保できない・安心して保管できない場合は、トランクルームを利用するのも方法の1つです。トランクルームとは何なのか、どんな人におすすめなのかなどについて詳しく説明します。

3-1.トランクルームとは

トランクルームは、オフィスビルの一角やマンションの共有部分などにある収納庫のことです。季節ごとに使うものや使用頻度が少ないものを収納する、ぴったりな場所となります。東日本大震災以降は、非常用品や思い出の品・貴重品などを別の場所で保管できると注目され始めました。現在は、屋外だけでなく、屋内のトランクルームもあります。

3-2.どんな人におすすめか

自宅に収納場所がない方や引っ越しなどで一時的に預けたい方、そのほかさまざまな理由でトランクルームを利用しています。美術品の保管場所として使用している方は、「セキュリティーが整っていて安全だから」という理由で、トランクルームを利用している方も多いのです。

3-3.トランクルーム利用のメリット

トランクルームを利用する大きなメリットは、収納場所が増えることです。自宅以外の保管場所が確保できるため、収納場所で悩むことはありません。家族から嫌みをいわれず、気兼ねなく保管できるでしょう。また、手軽な契約で済むこともトランクルームのメリットです。契約書と本人確認書類(免許証やパスポートなど)を提出すれば、契約完了となりますので、保証人は必要ありません。

3-4.美術品の保管に向いているトランクルームは?

美術品の保管に向いているトランクルームは、屋内型です。屋内のトランクルームでも、セキュリティーと空調設備が整っている場所が好ましいといえます。屋外のトランクルームは、セキュリティーが甘く、空調設備も整っていません。屋内であれば、24時間監視システムや空調設備が整っているところが多いため、その2つの点を重視してください。

3-5.注意点

トランクルームといっても、さまざまな種類があります。広さや設備・機能の違いや、運営会社によって保管物の出し入れができる時間も異なるのです。たとえば、A社のトランクルームは午後8時までなのに、B社は24時間出し入れ可能など、利用時間が異なります。また、空調管理が行われていても、温度・湿度管理だけ、または換気だけと運営業者によって異なるので注意が必要です。美術品を保管する場合は、細部まで確認しておかなければなりません。

トランクルームを活用すれば、美術品の品質を保ちながら保管できるんですね。
はい。家では品質を保ちながら保管するのが難しいという場合は利用してみましょう。

4.トランクルームの業者選びについて

安全・安心してトランクルームを利用するためには、信用できる運営業者を選ぶことが大切です。業者選びのポイントや利用の流れ・料金・注意点について詳しく説明します。

4-1.業者選びのポイント

トランクルームを運営している業者は、倉庫会社・不動産会社などさまざまです。どのトランクルームを選ぶべきか、悩んでいる方は、以下のポイントに注目してください。

  • 国土交通省に認定されているか
  • 温度・湿度管理が徹底されているか
  • 自由に出し入れができるか
  • 24時間体制でセキュリティが整っているか
  • 現地見学ができるか
  • 低価格で利用できるか
  • 丁寧かつスピーディーな対応か

4-2.トランクルーム使用の流れ

ここでは、レンタル倉庫の運営を行っている「アルファトランク」の利用の流れをご紹介します。アルファトランクの契約方法は、郵送契約です。

  1. 申込書・契約確認事項の書面を確認する
  2. 申込書と本人確認書類を業者に送る
  3. 契約担当者より連絡がきて、清算書を受け取る
  4. 入金確認が取れ次第、カギ・契約書・口座引落依頼書が送付される
  5. 同封されている返信用封筒に契約書1部・口座引落依頼書・本人確認書類(コピー)を入れて返送する

4-3.料金について

トランクルームを利用する際に、最も気になるのが料金でしょう。基本的に、トランクルームの使用料は月額となっています。種類によって相場は異なりますが、およそ月額2,000~7,000円が主流です。サイズのほかに、立地や設備によっても料金が異なるため、事前にきちんと確認しておきましょう。

4-4.注意点

トランクルームの中には、月額のほかに事務手数料や管理費用がかかるところがあります。事務手数料・管理費用が追加されてしまうと、毎月支払うお金も高くなるのです。そのため、依頼前に、月額のほかにどのような手数料がかかるのか、きちんと確認してください。

値段だけでトランクルームを選ばないほうがいいんですね。
はい。実績や口コミも参考にしましょう。

5.美術品の保管に関してよくある質問

美術品の保管に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.木製のフレームをお手入れする際の注意点は?
木製のフレームはとてもデリケートです。なるべく布目の細かい乾いた布で汚れを取りのぞいてください。濡れた布でふいてしまうと、変色などの恐れがあります。水分や薬品をつけてふかないように注意しましょう。

Q.掛け軸の保管方法は?
掛け軸は、ゆるめにまいて桐箱に保管するのが最適な方法です。桐箱は水や火に強く、湿気から守ることができます。梅雨時は湿気がたまりやすくなるため、防湿財などを用意しましょう。また、年に2回程度は桐箱から取り出して、天気の良い日に虫干しをしてください。

Q.紫外線カット効果が期待できる素材は?
美術品の中でも、絵画は紫外線に弱い特徴があります。直射日光を当てないことはもちろんですが、紫外線カット効果のあるアクリルガラスを使ってください。アクリルガラスで保管しておけば、紫外線から守ることができます。

Q.トランクルームの下見で確認すべきポイントは?
トランクルームを下見するときは、隅に水気が残っていないかどうか確認してください。中には、雨が降った後に、外部から水分が浸入するトランクルームがあります。水分のシミが残っている場所は、絵画など美術品の保管に向いていません。

まとめ

絵画・書画・彫刻などの美術品は、湿気・温度調節ができ、直射日光の当たらない場所での保管が最適です。逆に、直射日光が当たる・湿気と温度調節ができない場所で保管してしまうと、美術品に傷がついてしまいます。紫外線による色落ちや破れの要因になるのです。自宅で保管できない場合は、屋内トランクルームを利用するのも方法の1つといえます。屋内トランクルームの中には、セキュリティーや温度・湿度調節設備が整っている場所もあるのです。安心して保管するためにも、事前に業者選びのポイントや保管方法を把握しておきましょう。

トランクルームで収納不足の悩みを解決!