着物の収納でお困りの方は必見! 失敗しない保管方法を教えます!

「大切な着物をキレイに保管したいが、いい方法はないか」「すでに着ない着物だけど、高かったので捨てるのはもったいない」と、お考えではありませんか? 特に思い入れのあるものや高価なものは、捨てにくいですよね。子どもや孫世代に受け継いでもらいたいものもあることでしょう。しかし、収納を圧迫するのも事実です。

そこで今回は、着物の収納について詳しく解説します。

  1. 着物を収納する前のチェックポイント
  2. 着物の収納に適したケースは?
  3. 着物の収納アイデア
  4. 不要な着物を処分する方法
  5. 着物をトランクルームに預ける方法もある
  6. 着物の収納に関するよくある質問

この記事を読むことで、着物を上手に収納するコツがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.着物を収納する前のチェックポイント

最初に、着物のお手入れ方法やクリーニング方法などをご紹介します。

1-1.汚れや湿気対策をし、たたんで収納

着物は、着用後湿気を飛ばしてから収納しましょう。1回着用した着物には、汗がこもっているため、そのまま収納するとカビや害虫発生の原因になります。また、シミや汚れがついていないか確認してください。襟・裾・たもとなどは、何かと汚れやすい部分です。また、収納するときは、きちんとたたんでからにしましょう。次回、シワが気にならずキレイに着用することができます。

1-2.着物のクリーニングはプロに依頼する

着物のクリーニングは、プロに依頼すると安心です。着物は絹などのデリケートな素材でできています。自分で対応しようとしても、シミが残ってしまったり素材を傷めてしまったりしがちです。特に大切な着物は、プロに依頼しクリーニングしてもらいましょう。なお、着物のクリーニング費用の目安は、以下を参考にしてください。

  • 訪問着:1枚2,500円程度~
  • 紬(つむぎ)・小紋:1枚2,000円程度~
  • 羽織:1枚2,200円程度~
  • 長襦袢(じゅばん):1枚1,800円程度~
  • 帯:1枚2,000円程度~

なお、着物の素材や汚れの程度によって料金が異なります。詳しくは、クリーニング店に確認してください。

1-3.着物のたたみ方を学ぼう

着物は、きちんとたたんで収納するのが基本です。正しいたたみ方については、以下を参考にしてください。

  1. 着物をたたむ場所を掃除し、十分なスペースを確保する
  2. 裾を右にして着物を平らに広げ、脇の縫い目で折る
  3. 袵(おくみ)を袵線で手前に折り返す
  4. 上前の襟と袵を下前に合わせて重ねる
  5. 左の脇縫いを右の脇縫いに合わせて背縫いで折り、左右の身頃と袖を重ねる
  6. 左袖を身頃の上に折り返す
  7. 身頃を2つ折りにする
  8. 右袖を身頃に重ねる

2.着物の収納に適したケースは?

着物の収納に適したケースを種類ごとに解説します。

2-1.着物専用収納ケース

着物専用収納ケースは、ちょうどいい大きさと着物の保管に適した条件を備えています。着物を収納してから、クローゼットや押入れで保管できるのもメリットです。保管スペースに限りがある・着物の数が少ないといった場合には、着物専用収納ケースを用意するといいでしょう。

2-2.スチールラック

スチールラックも通気性が確保しやすく、着物の収納に活用できます。着物をたたんだ幅に合ったものを用意すれば、平らに収納できるので大量の着物があっても保管が楽です。また、出し入れがしやすい点もメリットでしょう。ただし、着物を収納する際は、必ずたとう紙に包むことを忘れないでください。

2-3.桐(きり)ダンス

桐ダンスは、防虫効果・防湿効果に優れるため、着物の保管に最適です。実際、着物を状態よく長期間保存でき、昔から着物の保管に使われています。質のいい桐ダンスは、数十年使えることもあり、長い目で見ればコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。ただし、高価であることや設置場所が必要になることがデメリットです。

3.着物の収納アイデア

着物の収納アイデアをいくつかご紹介しましょう。

3-1.使用頻度で分けて収納する

使用頻度の高いものと、ほとんど着ないものを分けて収納すると便利です。よく着るものは取り出しやすい位置に収納すると、出し入れがしやすいでしょう。ほとんど着ないものは、上部・下部を利用してください。

3-2.小物類と同じ場所に収納する

桐ダンスなど、細かく引き出しが分かれているものは、1枚の着物に合わせて帯や帯ひもなどの小物を同じ引き出しに収納するのもおすすめします。コーディネートを考えて収納すれば、着たいときに悩まずに済むので便利です。

3-3.紙を一枚着物同士の間に挟んで重ねる

たとう紙に包まず、着物を何枚か重ねて収納するときは、紙を着物同士の間に挟んで収納しましょう。紙を一枚挟むだけでも吸湿効果が期待でき、紙ごと取り出せば、たたんだ着物が崩れにくくなります。

3-4.着物の撮影画像をたとう紙に添付しておく

たとう紙に包んだ状態では、どんな着物が収納してあるか分かりにくいのが問題です。たとえば、着物の画像を撮影・印刷し、たとう紙の上に添付しておけば、どんな着物かひと目で分かります。たとう紙を開いて確認する必要がなくなり、とても便利です。

4.不要な着物を処分する方法

不要な着物を処分する主な方法を詳しく見ていきましょう。

4-1.自治体にゴミとして出す

着物は、自治体に可燃ゴミとして出すことができます。自治体ごとの回収ルールに従い、指定日時・場所に出しましょう。なお、回収後は、リサイクルされずに焼却処分となります。

メリット

  • 処分費用が無料

デメリット

  • 集荷日時・場所が決まっている
  • 集荷場所まで運ぶ手間がかかる
  • 状態のいい着物も資源リサイクルできない

4-2.知人に譲る

知人の中で着物を欲しがっている人がいるか探してみるのもいいでしょう。たとえば、着付けを習っている人などは、練習用として着物が必要になることもあります。また、晴れの日に着用したいが、高価なので手が出せないという場合も、知人から譲ってもらった着物なら安心だというケースもあるでしょう。

メリット

  • 喜んで着てもらえる
  • 知人に譲るので安心できる

デメリット

  • 必ずしも譲り先があるとは限らない
  • 譲るので代金は無料かつ配送費用などが自己負担

4-3.着物買取専門業者に売る

不要になった着物は、着物買取専門業者で買取してもらえます。振り袖・訪問着など、特に需要が高く、状態がいいものは高価買取が期待できるでしょう。まずは、業者の査定を受けてみることをおすすめします。提示金額に納得できる場合は、着物を引き渡して代金を受け取りましょう。

メリット

  • プロの目による誠実な査定が期待できる
  • 買取対象となる種類が多い
  • 大量にある場合も対応してもらえる

デメリット

  • 買取不可の場合は引き取り処分も依頼できない
  • 専門知識があることで査定が厳しくなることがある

4-4.リサイクルショップに売る

リサイクルショップでも、中古の着物を買取してもらえることがあります。ただし、業者によっては着物の知識が乏しく、適正な査定が期待できないこともあるでしょう。また、状態のいいものでも、商品の動きが少ないことを理由に断られることもあるので確認してみてください。

メリット

  • 持ち込んだその場で代金受け取りまで完了する
  • ほかの不用品も同時に買取依頼できる

デメリット

  • 査定価格が安いことが多い
  • 買取不可の場合は引き取り処分も依頼できない

4-5.ネットオークションやフリマサイトで売る

ネットオークションやフリマサイトを利用し、着物を売ることもできます。最近は、若い人でも、ファッションとしてカジュアルに着物を楽しむケースが増えていることや、着付けの練習用・成人式や卒業式用などに探している人が多いのです。なお、着物だけでなく、帯や着物用バッグなどの小物も単品で出品できます。

メリット

  • 中古の着物を探している人が多く、落札確率が高い
  • 業者で買取不可となった着物も出品できる
  • ネットオークションでは想定以上の価格がつくこともある

デメリット

  • なかなか落札されないこともある
  • 出品から落札までやり取りが多い
  • 商品クレームや支払い遅延などのトラブルも多い

5.着物をトランクルームに預ける方法もある

大切な着物で捨てられないものは、トランクルームに預けるのもいい方法です。

5-1.月額で利用できる保管スペース

トランクルームは、月額で利用できる保管スペースのことです。自宅に十分な収納スペースがない、趣味のコレクション用の専門スペースが欲しいなどの理由で、需要が急増しています。トランクルームの料金目安は、1か月1万円程度~です。なお、実際には、立地・スペースの広さ・管理条件などによって異なるので業者に確認してください。

5-2.費用だけでなく各種条件もきちんとチェックする

トランクルームの業者を選ぶ際は、費用の安さだけを重視すると失敗します。たとえば、絵画や骨とう品を保管する場合は、トランクルームの空調・清掃管理がポイントとなるでしょう。また、大切なものを預けるからには、信頼できる業者かどうかも大切です。セキュリティーが甘く、何者かが侵入して盗難に遭ったというのではトランクルームを利用する意味がありません。

5-3.信頼できる業者の見分け方

トランクルームを契約するときは、信頼できる業者かどうかきちんと見分けることが必要です。具体的には、以下のポイントを満たしていると安心でしょう。

  • トランクルーム運営で豊富な実績がある
  • 便利な立地にある
  • 利用料金が明確かつリーズナブル
  • さまざまな広さのスペースから選ぶことができる
  • 顧客からの評判がいい
  • セキュリティーがしっかりしている

なお、当アルファトランクでも、首都圏を中心に多数のトランクルームを運営しています。まずは、お気軽にお問い合わせください。

6.着物の収納に関するよくある質問

最後に、着物の収納に関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q.着物を収納中に付着したシミを抜く方法は?
A.着物専門のクリーニング業者に相談してみましょう。シミの種類・状態によっては、ほとんど分からない程度に抜くことができることがあります。もしくは、着物を染め直しして、シミを目立たなくすることも可能です。

Q.着物の収納中につきやすい害虫の種類は?
A.特に多いのが、ヒメマルカツオブシムシやヒメカツオブシムシの幼虫です。そのほか、イガ・コイガの幼虫にも注意してください。きちんと防虫対策を行い、着物を虫食い被害から守りましょう。

Q.形見分けでもらった着物を処分してもいい?
A.特に問題ありません。形見分けは、「まだ使えるものを大切にする」という意味で行われるものです。受け取っても今後使う予定がない・収納に困るというのなら、処分しましょう。

Q.着物をできるだけ高く売るコツは?
A.以下の点を参考にしてください。

  • シミや汚れはクリーニングしておく
  • きちんとたたんでおく
  • 帯などの小物類も同時に買取に出す
  • 枚数をまとめる
  • 着物の買取を強化している業者に依頼する

Q.着物をできるだけ長くキレイに保管するコツは?
A.気候のいい時期に、着物をこまめに日陰で干して湿気を取り除くことです。定期的に湿気を逃すことで、着物の傷みを防ぐことができます。また、万が一害虫が発生しても、被害が大きくならないうちに対応できるでしょう。

まとめ

今回は、着物の収納について詳しく解説しました。大切な着物を状態よく保管するためには、きちんとたたむことや防湿・防虫対策が必要です。着物に合った収納ケースを用意し、こまめに干して湿気を逃がし、お手入れを怠らないようにしましょう。また、不要な着物を処分して収納にゆとりを持たせることも重要です。なお、自宅に十分な保管スペースがない場合は、トランクルームを借りる方法もあります。着物のほかにも大切なものを同時に保管できて便利なので、検討してみるといいでしょう。